地平の意義

「ハゲタカ」スピンアウト・ノヴェル


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Deal 2

  


ダレノタメニ 働イテイル?


 それは、酷くすみやかに彼に染み入り、その脳を揺さぶった
ようだった。
「…何…?」
 鷲津が聞き返すと、中延はその変化を読み取ったが、特に触
れる事無く言葉を続ける。
「自分の為にのみ働ける人間は稀ですから…」
 再度微笑んだ中延とは対照的に、鷲津の眉間は皺を深くした。
「…それはそうと、クリスタルネットの、クリスマスパーティー
…是非出て頂きたいと…」
 中延の静かな言葉に、鷲津は少し苦い顔をした。


 三島由香が 8期上の木場久美子に、局近くのカフェへ呼び
出されたのは、12月のある昼休みの事だった。
「三島!こっちこっち!!」
「木場センパイ!お久し振りですっ!!」
 三島が駆け寄ると、木場は「相変わらず元気ね〜」と苦笑し
た。
「それだけが取り柄ですから…」
 照れたように笑うと、三島は話を促した。
「う〜ん…今日は、ちょぉっと頼み事があってv」

 そうだろうなぁ…

 思ったが、自分もその分…いや、それ以上世話になっている
。断る気は初めから無い。
「取材とかですか?」
「うん、そうそう! ホラ、知ってるでしょ?クリスタルネッ
トって。」
 三島はその会社名に、僅か、顔色を変えた。
「社長が替わってから業績は不振続きで、唯一の黒字部門が生
命線。そこに潜って欲しいの。」
 言って、木場はプリントアウトした資料を三島に出した。
「…高所得者向け、パーティー……………………っって!!!
つまり、お見合いパーティー行けってコトですかッ!!????」
「お願いっ!!企画は通ったものの、私だとちょっと無理ある
し!! 三島ならエサとしても申し分無しっ!!」
「そんなぁッッ!!」
「それに、その会社…」

 ホライズンも仕掛けて来てるってウワサじゃない?



 木場の一言に、三島は低く唸り声を上げ、後に肩を落とした。
「アリガト! 三島のそういうトコ、大好きvv」






posted by Team Novelize”HAGETAKA” 22:19 |-|-|pookmark